歩くと甲が痛い場合はハイアーチの可能性が高い

ハイアーチ

日常的に「少し長い時間歩いていると、どうも甲が痛くなるな」と感じている方も、いらっしゃるのではないでしょうか?

歩いている際の足の痛みは安易に靴のせいにしがちですが、実際には「足の状態」によって痛みが生じていることも少なくありません。

具体的には「ハイアーチ」の可能性が疑われ、症状の改善には適切な対応が求められます。

ハイアーチとは?甲が痛い原因を探る

ハイアーチとは、土踏まずの部分が通常よりも高いために、足を横から見た時に本来の自然なアーチよりも盛り上がって甲が高くなってしまっている状態を指します。

ハイアーチの状態で歩いていることで、足の関節に負担がかかり常に炎症を起こした状態となる他、炎症部に腫れが起こったり、ものが軽く触れる程度でも痛みが起きたりします。

もちろん、甲に高さがある分、靴を履いていると痛みが感じられやすくなります。

ハイアーチになってしまうのはなぜ?

ハイアーチになる原因には、先天的な要因と後天的な要因のそれぞれが挙げられます。

先天的なケースでは、両親や兄弟にもハイアーチの症状が見られます。

つまり、遺伝的要素によってハイアーチとなる、ということです。

一方、後天的なケースではまず、甲高の足の形状を強要する、ハイヒールのような靴を好んで履いている方にハイアーチが起こりやすいと言えます。

また、足のしびれや麻痺が原因となって、ハイアーチになることもあります。

ハイアーチで甲が痛いときの対処法

ハイアーチの改善には、インソールの使用や足のマッサージといった長期的な取り組みが不可欠です。

すぐに治るものではないため、根気強く改善させていく必要がありますが、都度の対症療法としては第一に「冷却」が効果的です。

ハイアーチによる甲の痛みに「冷却」

足の甲に痛みが出ている時は、患部自体に炎症が起こっていますから、冷やすことで炎症を抑える処置が必要となります。

甲に痛みを感じる際、5分を目安に行いましょう。

ちなみに、冷却には氷嚢を用いるのがお勧めです。

よく、冷湿布を貼って患部を冷やす方がいますが、湿布では熱を冷やす効果は期待できません。

ハイアーチによる甲の痛みには「靴選び」も重要

また、そもそも日常的に、ハイアーチを悪化させるような靴を履かないことも肝心です。

特にハイヒールは、足のかかとが高く持ち上げられ、常につま先立ちが維持される形状になるため、ハイアーチで甲が痛い方には不向きです。

もちろん、フォーマルな場面ではある程度高さのある靴の着用が求められることもありますが、ヒールの高さをできるだけ抑える、ハイヒールは持参して行き帰りは楽な靴を履く等、工夫されると良いでしょう。

ハイアーチ改善のためにインソールの使用やマッサージ、靴選びへの工夫を講じてもなお症状が良くならない場合には、専門医の受診をお勧めします。

正しいアプローチを心がけ、ハイアーチによる辛い甲の痛みを緩和させてまいりましょう!

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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