ハイアーチが足に与える影響は?【放置しておくと合併症の危険も】

ハイアーチ

靴を履いた時に足の甲が痛くなる、足の裏にタコができやすい等、足のトラブルにお悩みではないでしょうか?

今は我慢できないほどではない違和感も、放置していればやがて深刻な疾患へと発展していくことも。

原因に応じた対応で、症状を改善させましょう。

「ハイアーチ」の影響で足に合併症が生じやすい

ハイアーチとは、土踏まずが通常よりも高く、そのために足の甲が盛り上がっている状態の足のことを指します。

「甲高」や「凹足」等身近な表現が使われることもあり、比較的一般的な足の状態なのかと思われがちですが、足や膝、腰に過度な負担がかかったり、足裏にトラブルを抱えやすかったりと、その症状は決して軽視できません。

なぜ「ハイアーチ」になってしまうのか?

そもそもなぜハイアーチになってしまうかというと、その原因には「遺伝」や過去に患った「足のケガ」、激しい運動や誤った靴選び等による「足への負担」が挙げられます。

一般的に、両親がハイアーチであるとその子どもも同じような足の状態となると言われているようです。

ただし、足の骨・筋・靭帯のケガや、日常生活で足先やかかとに負担がかかることが原因で、アーチバランスが崩れることもあります。

このように、ハイアーチは単に「遺伝」というだけでなく、身近なところに原因が潜んでいて誰にでも発症の可能性がある疾患なのです。

「ハイアーチ」の影響は「かかと」に出る

現状、足に違和感を覚えていて「もしかしたらハイアーチかも」と思われる方は、まずご自身の後ろ姿に着目してみてください。

真っすぐ立った状態でかかとを後ろから見て、かかとが外に倒れていればハイアーチの可能性があります。

それだけでは判断が難しいという方は、足の裏全体を床につけたまま、お尻を下に降ろしてみましょう。

これができない、できてもかかとが浮くという方はハイアーチの可能性があります。

「ハイアーチ」の影響により懸念される合併症


ハイアーチの影響によって生じる合併症には、いくつか種類があるようです。

ここでは、最も身近なものから深刻な症状まで、典型的な合併症の形をご紹介しましょう。

足にタコができやすい

ハイアーチの影響による合併症として、最も多いのが「足裏のタコ」です。

ハイアーチの場合、本来足裏全体で支えるはずの体重を、かかとや足の親指、小指の付け根の点で支えることになります。

そのために、前足部やかかとに大きなタコや角質ができやすいのです。

足指の変形

また、「クロートゥ」という足指の浮き、変形も、ハイアーチの影響によって生じやすい症状のひとつです。

ハイアーチの場合、足指の付け根の骨の傾きが大きく、その影響で足指の根本の骨が反り気味になります。

このように、足指の骨が反った状態で歩くことで周囲の筋肉も骨に合わせた状態で働いてしまい、結果として足指の変形に繋がってしまうのです。

特に薬指・小指の2本にクロートゥの症状が見られたら、ハイアーチの影響に依る可能性が高いと言えます。

疲労骨折

歩行する際、本来であれば足の筋肉や靭帯が骨と一緒に動くことで衝撃が吸収されています。

ところがハイアーチの場合、足裏の歪みや硬化によってこの衝撃吸収が上手く行われず、骨に直接的に衝撃が伝わります。

こうした骨へのダメージが、疲労骨折の原因となるのです。

ハイアーチの影響による合併症が、日常生活に支障をきたすことも珍しくありません。

深刻な症状になる前に、ハイアーチ対策としてインソールを活用する等の改善策を講じるのが得策です。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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