現代人にとってのひざの痛みは・・・ 2019.07.15 HOME ブログ ひざの痛み 現代人にとってのひざの痛みは・・・ 現代人にとってのひざの痛みは・・・ 中高年になると増えてくる不調のひとつに、ひざの痛みがあります。「朝起きるときに痛い」「階段を降りるのが大変」など、日常の動作に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 どうして年齢とともにひざの痛みが増えてくるのでしょう。今回はそんなひざ痛の原因となる、ひざ関節と軟骨に関するお話をお届けします。 現代人の暮らしとひざの痛みの関係 ある調査によると、関節痛の悩みを抱える中高年の方の約80%が、ひざが痛いと答えているそうです。ひざの痛みというのは、腰痛に次いで大きな問題になっています。 そんな中高年のひざ痛の主な原因は、軟骨のすり減りによるものだと言われています。ひざの軟骨のすり減りと言われてもなかなかピンときませんよね。 そこで、まずは、ひざの構造と動きについて説明すると、ひざの関節は、 ・太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ) ・すねの内側の骨である脛骨(けいこつ) ・私たちがひざのお皿と呼んでいる膝蓋骨(しつがいこつ) という3つの骨がある場所です。 そして、ひざの前後左右の動きを支える4本の靭帯と、骨同士がぶつからないようにクッションの役割をする軟骨や、ひざをスムーズに動かす役目をする半月板などから成り立っています。 私たちが立ったり座ったり歩いたりといった動きをスムーズにできるのは、ひざ関節がしっかりと機能してくれているおかげなのです。 では、なぜ軟骨がすり減るような状態になるのでしょうか? 大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの内側の骨)は骨同士が直接ぶつかり合わないように、それぞれの表面が軟骨で覆われています。軟骨は水分の多い弾力のあるクッションのようなもので、水分、コラーゲン、プロテオグリカン複合体などでできています。 このプロテオグリカン複合体は、ひざに加重がかかった際、ため込んだ水分を「関節液」として滲み出し、軟骨にかかる摩耗をやわらげ、ひざにかかる負担を軽くしてくれています。また、摩耗や衝撃による軟骨のすり減りを、少しずつ修復しているのです。 ところが年齢とともに、プロテオグリカンは減少していきます。そうすると、軟骨のすり減りに対しての修復が間に合わなくなる為、軟骨が減少してしまうのです。 このようにある程度の年齢になると、軟骨がすり減っていくのは避けられないのですが、これに拍車をかけているのが運動不足だと言われています。 便利な暮らしの中で必然的に運動量が減っている私たちは、どうしても運動不足になってしまいがちです。 ひざの周りにある筋肉は、ひざへの負担を和らげる働きも担っているため、この筋力が低下すると、ひざにかかる負担が大きくなると言われています。 さらに太り過ぎで体重が重い、重いものを持つ仕事を続けている、姿勢が歪みO脚になっているなどの人は、ひざ関節に大きな負担がかかるため、軟骨がすり減りやすくなります。 軟骨はすり減る際に削りカスを出します。この削りカスを排除しようとする際、炎症が起こり、痛みを生じさせると言われています。 このように、加齢による軟骨のすり減りや、筋力の低下が、ひざの痛みを引き起こしやすい原因と言えるでしょう。 軟骨がすり減ってしまうことで、ひざに痛みを覚えるようになることが、わかっていただけたでしょうか。こうした痛みを少しでも防ぐには、生活習慣を見直してみるのも大切なことです。 免責事項 このサイトは、膝痛に関する情報提供を目的としております。 ■ このサイトに記載している内容は、医学的な研究による根拠や証拠に基づいて掲載されていますが、すべての膝関節症について効果を保証するものではありません。 ■ 膝痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。 ■ あらゆる病気やケガの回復には個人差がありますので、効果の保証は致しかねます。ご自身の責任においてご参考ください。 ■ またこちらに記載している運動やストレッチ、食事等を参考にしたことで、万一いかなる損害が生じた場合においても、当サイトはその結果に責任を負うものではありません。 【理学療法士監修】寺﨑 裕亮 Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it ひざの痛み ひざの痛み ひざに痛みを感じたら、無理をせず、常に安静にしていればいいの? ただのひざ痛? ほっておくと・・・ 関連記事一覧 ひざ痛の進行度合い 2019.07.29 ひざ関節症が女性に多い理由 2019.08.05 何でひざが痛くなるの!? 2018.07.01 ひざ痛に対しての運動のすすめ 2019.09.16