「ひざの痛み」は何気ない日常の動作も原因のひとつ

「ひざの痛み」は何気ない日常の動作も原因のひとつ

事故や怪我などでひざを痛めてしまい、それがきっかけとなってひざ痛が起こることもありますが、多くの方はちょっとした動作の癖や日常生活の習慣が原因で体が歪み、ひざの痛みを感じるようになると言われています。

今回はそんな、ひざの痛みを引き起こす日常生活での癖についてのお話をお届けします。

何気ない日常の動作にひざ痛の原因が

直接ひざの故障につながるような怪我、例えば半月板や靭帯の損傷のような大きな怪我をしたわけでもないのにひざが痛いというとき、その多くの原因は日常生活における体の使い方の癖にあると考えられています。

ひざの関節は股関節や足の関節に挟まれ、他の関節の影響を受けやすい関節です。また立っているときの姿勢を保ったり、歩いたり走ったり運動するときなど、体を動かすときには常にひざの関節が働いています。

ですから体の他の部分に歪みがあると、バランスを取ろうとしてひざが他の部分をかばい、過剰な負担がかかってしまう事もあるのです。

体の歪みを作るのは、日常生活の中で知らず知らず行っている動作や、体の使い方の癖です。こうした癖を修正していくだけでも、ひざの痛みを軽減できることもあるのです。

何気なく行っていることの中に、体を歪ませる動作がないか、一度チェックしてみてはいかがでしょう。

体を次第に歪ませるのは、毎日のように行う次のような動作です。

  • 立っているときにいつもどちらかの足に体重を乗せている
  • バッグをいつも同じ側の肩にかけたり、荷物を同じ方の手で持っている
  • 座るときに足を組む癖がある
  • 横すわりをするときにいつも同じ側に足を投げ出す
  • 寝る時にいつも同じ側を下にして横向き寝をしている
  • デスクワークのとき猫背になり姿勢が悪い
  • 胸を寄せて上げるタイプの下着を身につけている
  • リュックの肩ひもを長くして掛けている
  • しゃがむ姿勢で家事や庭仕事などをすることが多い

こうした動作は癖として身についてしまっているものなので、いつも無意識に行っていると思いますが、毎日のこうした姿勢が骨格や筋肉に歪みを生み、関節に負担をかけているのです。自分にもこんな癖があるなと気がついたら、意識して修正していくようにしましょう。

立つときは両足に均等に体重がかかるようにするとか、片方に重心が寄っていると気づいたらもう片方の足に重心を乗せる、足を組まないように注意しつつ、組んでしまったときは反対側の足を上にして組むようにする、就寝時は仰向けで寝るようにするなど、少しずつ心がけていくだけでも違います。

また正しい姿勢を覚えてできるだけ維持するようにしたり、家事や庭仕事はしゃがむのではなく椅子に腰かけて行う、デスクワークのときは猫背にならないように椅子の高さを適切にするなど、自分でできる工夫を行っていくことも大切です。

関節に日々負担を掛け続けて傷めてしまわないよう、ひざを守る習慣を身につけることで、辛いひざの痛みから自分を守ってくださいね。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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