4つのひざケアとその注意点

ひざケアその1 湿布を貼る


湿布には「冷湿布」と「温湿布」の2種類があります。一般的に、打撲などの急な痛みや炎症の場合は、「冷湿布」、ひざ痛等の慢性的な痛みには、「温湿布」が良いと言われています。

確かに、「温湿布」を使用すると、ひざが温められ、血行が良くなり、ひざ痛が軽減されるような気がします。

でも、残念ながら「温湿布」では温まりません。カラシの成分が入っていて、皮膚を刺激するので温かく感じるだけなのです。

では、何故ひざ痛には湿布がきくと言われているのでしょうか?

それは、「温湿布」には、「冷湿布」と同様、消炎鎮痛剤が含まれており、これにより一時的に痛みを和らげてくれるからです。

ひざケアその2 薬を服用したり、関節内注射を打つ

病院に行けば、消炎鎮痛剤を出されたり、ヒアルロン酸やステロイド剤をひざ関節に直接注射することがあります。

薬の作用を利用すると、ひざ痛が一時的に楽になった気がします。

その理由は、消炎鎮痛薬やステロイドは一時的に炎症を抑えてくれ、ヒアルロン酸の注射は軟骨のすり減りを抑え、ひざ痛の進行を遅らせることが期待できるためです。

ひざケアその3 軟骨成分が配合されたサプリメントを飲む

あなたも、グルコサミンやコンドロイチン、プロテオグリカンと言った軟骨成分が配合されたサプリを飲んだ事があるのではないでしょうか?

ですが、軟骨には血管がない為、ほかの組織のように血液から直接栄養を得る事ができません。

また、軟骨に良いとされている成分を摂取しても、体内でブドウ糖とアミノ酸に分解され軟骨成分ではなくなり、分解された成分が再び軟骨成分に戻る事はありませんので注意が必要です。

ひざケアその4 ひざの筋肉を鍛えたり、ストレッチを行う

あなたも、病院で「筋肉が弱っているので、関節周りの筋肉を鍛えましょう」「運動不足がひざ痛の原因です」と言われ、運動をしたり関節周りの筋肉を鍛えた事はないでしょうか?

確かに、筋トレをすると、筋肉の力が強まり、ひざに掛かる負担が軽減し、軟骨の磨耗対策に効果的です。

しかし、間違った筋トレをすると、筋肉が硬くなってしまい、余計に痛みが増しひざ痛を悪化させてしまうのです。スポーツ選手やインストラクター等、日々運動している方にもひざ痛が多いのはその為です。

筋肉は、強くするのではなく、ストレッチなどを行い、柔らかくする事の方が重要なのです。ストレッチには、硬くなった筋肉をほぐして体のバランスを整える効果があります。

しかし、偏った筋肉だけのストレッチをしてしまうと、かえって体のバランスを崩してひざ痛を悪化させます。筋トレとストレッチは、病院に行き、医師の指導の元、一人一人に合った正しい方法で行わなければならないのです。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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