腰痛で手足のしびれが出てきたら要注意

腰痛(ようつう)

慢性的な腰痛は、「歳のせい」「皆、ある程度悩んでいることだから」と、つい何の対処もせずに放置しがちですが、そのまま症状が進むと手足にしびれが感じられるようになることがあります。

腰痛による手足のしびれは神経系の異常である可能性が高く、やがては慢性的な麻痺につながるため、注意が必要です。

意外と多い!腰痛からの手足のしびれ

腰痛と手足のしびれはすぐに結び付くものではありませんが、意外にも両症状の併発にお悩みの方は少なくない様です。

もちろん、こうした症状のすべてに関連性があるわけではありませんが、手足のしびれの種類には腰痛に起因するものもあることを理解しておきましょう。

「坐骨神経痛」には専門医の受診を

手足のしびれを伴う腰痛の代表格は、坐骨神経痛です。

坐骨神経痛とは、腰から足にかけて伸びる坐骨神経が何かしらの原因によって圧迫・刺激されて起こる神経痛であり、腰、お尻や太ももの後ろ、すね、足先などに痛みやしびれるような感覚を生じさせます。

薬物療法や理学療法を中心とした治療が必要で、膀胱や直腸に障害が見られるようになれば外科的療法(手術)が検討されることもあります。

いずれにせよ、そのままにしているとどんどん症状が進んでしまうため、専門医の受診が必要です。

若年層では「腰椎椎間板ヘルニア」、高齢者では「腰部脊柱管狭窄」

坐骨神経痛は比較的幅広い年齢層で生じるものですが、若年層では「腰椎椎間板ヘルニア」、高齢者では「腰部脊柱管狭窄」の病状のひとつであることが多いようです。

いずれのケースでも、疾患の特定が可能となれば、坐骨神経痛を効果的に軽減できるようになります。

こんな腰痛に要注意!手足のしびれの元となる危険な坐骨神経痛の諸症状


皆さんの中には、腰痛と脚に感じるこんな違和感やしびれ、痛みにお悩みではないでしょうか?

深刻な病気に発展する前に、症状が軽いうちの受診が得策です。

✓ 立ちあがって腰をそらしたまま、左右どちらかに上体を傾けると足が痛くなる
✓ スリッパがすぐに脱げてしまう
✓ 腰から脚にかけて、全体的に痛みやしびれがある
✓ 身体をかがめて靴下を履く姿勢が辛い
✓ 電車等で立っていると腰や脚が辛く、立っていられなくなる
✓ 歩行時に足に力が入らなくなる
✓ 安静にしていても、眠れないくらい腰や脚に痛みがある

<番外編>小中学生のスポーツ障害による腰の痛みに要注意


これまで解説してきた腰痛や手足のしびれは、成人以降に発症し、はっきりとした痛みやしびれが感じられるケースです。

そもそもなぜ、このような腰痛や手足のしびれが生じるかは人によって様々ですが、要因の一つに「小中学生時代のスポーツ障害」が挙げられます。

激しいスポーツは運動器障害の原因となり、肩、肘、膝等の関節の他、腰痛を発症させますが、重篤な場合には腰椎分離症(腰椎の疲労骨折)、腰椎椎間板症、腰椎椎間板ヘルニア、頚椎椎間板ヘルニア、頸髄損傷等につながり、成人以降の腰痛や手足のしびれの原因となることもあります。

小中学生の腰の痛みはつい「休めば治る」と軽視されがちですが、放置することにより深刻な疾患へと発展するケースも珍しくないため、注意が必要です。

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このサイトは、腰痛に関する情報提供を目的としております。
■ このサイトに記載している内容は、医学的な研究による根拠や証拠に基づいて掲載されていますが、すべての腰痛について効果を保証するものではありません。
■ 腰痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。
■ あらゆる病気やケガの回復には個人差がありますので、効果の保証は致しかねます。ご自身の責任においてご参考ください。
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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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