腰痛予防には上半身を起こさない腹筋運動がおすすめ

腰痛(ようつう)

日々のエクササイズとして、腹筋運動をされている方も多いのではないでしょうか?

腹筋運動は、たるんだお腹を引き締めてくれる反面、やり過ぎると腰痛の原因になるため注意が必要です。

また、もともと腰痛持ちの方であれば、腹筋運動の仕方自体、工夫しなければならないでしょう。

このページでは、腰痛の心配がある方のために、上半身を起こさない腹筋運動のやり方をご紹介します。

腰痛を予防しながらくびれキープ!上半身を起こさない腹筋運動とは?

腹筋運動というと、上半身をぐっと起こして行う「シットアップ」が一般的ですが、充分な筋力を備えていない方がこれを行うと、上体を起こすときに腰が反ってしまい腰椎湾曲を生じさせる可能性があります。

筋力に自信の無い方、すでに腰痛にお悩みの方であっても、方法を変えることで効果的に腹筋を鍛えることができます。

インナーマッスルを刺激する「ドローイン」

① 仰向けになり、ひざを90度曲げる

② 大きく息を吸い、お腹を膨らませる

③ お腹を十分に膨らませたら、今度はゆっくりと息を吐きながらへこませる

④ お腹がへこみきったら、5秒間キープ

⑤ ②~④を繰り返す

基本的なドローインのやり方はとてもシンプルで、体力のない方や腰痛持ちの方にも気軽にお試しいただける方法です。

慣れてきたら、④で、お腹のへこみを維持したまま通常の呼吸を繰り返してみましょう。

腹筋に、より負荷をかけて鍛えることができるのでお勧めです。

さらに、立った状態や座った姿勢で行うようにできれば、日常的に腹筋を鍛えることが可能となります。

腹直筋に効く「クランチ」

① 仰向けになります

② 足を上げ、膝と股関節を90°に曲げた状態にします

③ 手を頭の後ろで組み、おへそをのぞきこむように、息を吐きながら肩甲骨が床から
浮く程度まで上半身を上げます

⑤ 頭が地面から少し浮いた状態になるまで上半身をゆっくり下ろします

⑥ 10~15回で1セット、合計3セットを目安に、④と⑤を繰り返します

腹直筋が効果的に鍛えられるクランチは、お腹周りの引き締めに効果的です。足を上げた姿勢を保つことが難しい場合、椅子やソファに足をのせて体勢を維持して行っても問題ありません。

流行りの腹筋ローラーは「腰反り」に注意

最近では、ローラーを用いたトレーニングで腹筋を鍛える方が増えてきている様です。

腹筋ローラーはお腹周りの鍛えるのに効果的ですが、一方で、扱い方を誤れば急激に背中や腰を反らせた体勢になってしまい、これが腰痛の原因になります。

腹筋ローラーを使う際には、「目線をおへそに向けて意識的に背中を丸めるようにする」「お腹に力を入れる」ことを心がけると、腰反りを回避しやすくなります。

腰痛改善で注目したい「背筋トレーニング」

腹筋運動の話からは逸れますが、腰痛にお悩みの方であれば腹筋と共に背筋も鍛えるのがお勧めです。

背筋が鍛えられることで、筋力で上半身を支えられるようになるため、背骨やその延長上にある腰への負担軽減が期待できるからです。

両手をお尻の上にのせ、うつ伏せの状態からゆっくり上体を反らしていく「床上体反らし」、背もたれのある椅子に腰かけてそのまま上半身を後ろにそらしていく「椅子体反らし」等、簡単な方法で背筋を鍛えるトレーニングを実践してみると良いでしょう。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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