腰痛は下痢や便秘が原因の場合も!?

腰痛(ようつう)

下痢や便秘というと、一般的には「腸の不調」と認識されており、腰痛と結びつけて考えられることはあまりないと思います。

ところが、腰痛には、下痢や便秘によって生じるタイプのものもあるため、注意が必要です。

下痢や便秘が原因の腰痛とは?

現代人の腰痛の大半は原因不明と言われていますが、概ね、腰周辺の筋肉や関節に問題がある場合がほとんどです。

よって、深刻な病気による腰痛ではない場合、筋肉や関節に無理の生じない姿勢を心がける、急に不自然な体勢をしない、腰やその周辺の筋肉や関節を酷使しない等の心がけによって防ぐことのできる腰痛は多くあると思います。

その一方で、冒頭の通り、内臓の不調によって生じる腰痛というのもあります。

慢性的な便秘

人によっては、便秘症にお悩みの方もいらっしゃると思います。

なぜ便秘になるかというと、その原因としては主に直腸での便の停滞、大腸の運動機能の低下、大腸の過緊張等が挙げられます。

いずれの原因による便秘でも、症状がひどくなると、腹部が便によって圧迫されて血行不良となり、腰痛が生じます。

腰の冷えによる下痢と腰痛の併発

便秘が原因の腰痛がある一方で、下痢と腰痛も大いに関連性のある要素同士です。

下痢と腰痛の共通項といえば、ずばり「冷え」。

腰部分が冷えることによって、内臓機能が低下して下痢になりやすくなります。

さらに、冷えによって筋肉が硬直し、おなか周りの筋肉の緊張が腰から足にかけての筋肉にも広がることで、腰に負担がかかって腰痛が生じることがあります

大腸の癒着

その他、下痢や便秘によって、大腸のS状結腸、もしくは回盲部の筋肉及び筋膜が癒着すると、腰痛が発生することがあります。

大腸は腰椎とごく近い部位のため、腸のダメージが腰の痛みとなって生じやすいと言えるのです。

一方で、腰痛に起因する下痢・便秘にも要注意

ここまでは、下痢や便秘によって生じる腰痛について解説しましたが、反対に腰痛から下痢・便秘が生じることもあります。

原因は、ずばり「自律神経の乱れ」。

自律神経を上手くコントロールできていないと、慢性的な腰痛を患うと共に、自律神経失調症に伴う下痢や便秘が発生することがあります。

便秘の解消と腰痛に効く「腸ケアマッサージ」

下痢や便秘が原因の腰痛は、腸をケアすることで解消することがあります。

下痢の場合は、主に「冷え」が原因となりますから、お腹を温めることが先決です。

また、自律神経を整えるために、あまり悩み過ぎない、日々リラックスして過ごすようにすると、下痢にも腰痛にも効果が表れるでしょう。

一方、便秘解消には「腸ゆらし」のマッサージを試してみましょう。

以下は、下行結腸に働きかけるマッサージです。

① 仰向けに寝て膝を立て、肩幅程度に足を開きます
② 右手で、左の脇腹、へそのすぐ横を触ります
③ 親指以外の指をしっかり伸ばしたまま、トントンとリズムを刻む様に
小刻みに叩きます
④ その後、肋骨から骨盤にかけて下方向に少しずつ押していきます

引き続き、S字結腸に働きかけるマッサージです。

① 膝を立てて仰向けになります
② 左右それぞれ、へその真横の延長線から5cmの位置に両手を置きます
③ トントンとリズムを刻む様に叩いてマッサージします
④ ③と同様のマッサージを、へその横から恥骨にあたる位置までずらしながら行います

免責事項
このサイトは、腰痛に関する情報提供を目的としております。
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■ 腰痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。
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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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