肩こりで顎の痛みがある場合は「顎関節症」を疑うべき

肩こり

ひと口に「肩こり」といっても、その原因や痛みの出方は様々です。

一般的に、「肩こりは筋肉のこわばりや血行不良が原因」と考えられていますが、実は「顎関節症」が影響していることも珍しくありません。

肩こりと顎の痛みは一見すると無関係のようにも思われますが、「顎関節症」を疑うべき肩こりの症状について考えてみましょう。

そもそも「顎関節症」とは?

顎関節症とは、口を動かしたり咀嚼したりするときに使う筋肉に炎症が起こる病気です。

症状としては、口を開けようとすると顎が痛む、音がする、片頭痛がある、そして肩こりを生じる等、様々な不調が挙げられます。

肩こりと顎の痛み、関係性は?

顎関節症を罹患している場合、痛みによって顎の筋肉が緊張状態になっていることがほとんどです。

顎の筋肉の緊張は周辺筋肉の緊張を促しますから、肩の筋肉の緊張によって肩こりが引き起こされることがあります。

顎の痛みからくる肩こりの特徴

とはいえ、肩こりの原因は多岐に渡ります。

よって、肩こりの本当の原因を探る上では、顎が痛いからと言って安易に肩こりと結びつけることは得策ではありません。

ここでは、顎の痛みからくる肩こりの特徴を理解しましょう。

片方の肩だけこっている

顎関節症を発症する原因として、かみ合わせや姿勢の悪さ、頬杖等のクセが挙げられることから、顎関節症罹患者は体の左右に歪みを抱えているケースがほとんどです。

顎の痛みが片方だけに生じている場合、肩こりも片方のみに感じられます。

「身体の左右の歪み」は、左右の目尻や口角の高さの違いに出ることも多いため、見た目の観点からも顎関節症かどうかを判断できます。

ストレートネックを患っている

ストレートネックとは、首を形成する骨のS字カーブが失われ、何らかの理由で真っ直ぐ伸びた状態になる症状を指します。

ストレートネックの場合、首にかかった衝撃を吸収できず、首周辺の筋肉に通常よりも大きな負荷がかかります。

これにより、顎の筋肉にも影響が生じ、結果的にストレートネックから顎関節症、さらに肩こりへと症状が広がるケースは少なくありません。

顎関節症の症状が出ている

この他、口を開けづらい、口を開けた時にカクっと音が鳴る、顎が痛い等、顎関節症の明らかな症状が出ていて、肩こりを併発している場合は、顎の痛みと肩こりは関係ありと考えるのが妥当です。

顎関節症を治して、肩こりの改善を


顎の痛みによって生じる肩こりは、顎関節症を治療することで改善されます。

顎関節症が治ると、顎周辺の痛みがなくなり、筋肉の緊張がほぐれるからです。

また、顎関節症の治療の中で体の歪み自体が改善されると、同じく歪みによって生じていた肩こりが治るという相乗効果も期待できます。

一方で、顎関節症を放置していると、肩こりがますます悪化する他、口の開閉に支障をきたす、顎周辺の歯や舌の痛み、味覚異常等が生じる等の危険性があります。

顎関節症は早期に治療して、肩こり改善を図りましょう。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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