肩こりで胃がムカムカして吐き気がある場合の対処方法は？

肩こりがひどすぎて背中まで痛い、吐き気がする・・・

このような辛い諸症状に悩まされている方は一定数いますが、こうした痛みの背景に重大な病気が隠れていることもあるようです。

そのため、肩こりと併発する背中の痛みや気持ち悪さ、これらの症状を軽視して放置するのは得策ではありません。

本日は、肩こりと胃、心臓の不調との関係性や疑われる疾患について解説します。

肩こりと胃のムカムカ、背中の痛み・・・同時に発症したら要注意？

ひと口に「肩こり」といっても、その症状の出方は様々です。

軽度の場合には単純に肩の重だるさや痛みのみが感じられますが、ひどくなると痛みは肩周辺に広がり、さらに胃のムカムカや背中の痛みが生じることもあります。

しかしながら、肩こりと胃のムカムカや背中の痛みが同時に起こる場合、原因は肩こり以外にある可能性も否定できません。

肩こりと胃・心臓の不調

胃や胸の痛みが身体の各所まで広がると、肩や背中にも痛みが起こることがあります。

この場合に疑われるのが胃潰瘍、狭心症等です。

胃潰瘍とは、胃酸により粘膜に炎症が起こることが原因となって、潰瘍ができる病気です。

胃潰瘍の原因には喫煙やストレス、ピロリ菌感染等があり、症状を放置すると出血や胃穿孔が生じます。

狭心症とは、心臓を取り巻く血管・冠動脈が細くなることで血液が流れにくくなり、酸素不足の状態になることです。

喫煙者や太っている人、塩分や脂肪分・糖質の多い食事をよく摂る人、重度の貧血体質の人に発症しやすく、放置すると心筋梗塞へと発展する可能性があります。

気になる肩こりと胃・心臓の不調、受診の目安は？

さて、ここまでは少し怖い病気の話をしましたが、肩こりや胃のムカムカ、背中の痛み等があるからといって必ずしも病気であるとは限りません。

それぞれの症状が一過性のもので繰り返さない場合や、ごく軽度の場合には自然に症状がなくなっていくため、さほど心配することはないでしょう。

ただし、「痛みが強く仕事や学校に行けない」「ギリギリ耐えられる痛みだけれど3日以上継続している」「長期間、痛みを繰り返している」といったケースでは、その肩の痛みは単なる肩こりではなく、前述の胃や心臓の不調によるものである可能性が高いと言えます。
この場合、専門医を受診する必要がありそうです。

肩こりと胃のムカムカ・・・受診するなら何科？

いざ病院に行くとなっても、症状がいくつもある場合、何科に行けば良いのか、判断に迷うかもしれません。

今回ご説明したような肩こりや胃の不調、背中の痛みであれば、まず「内科」を受診すると良いでしょう。

「病院」というと、人によっては敷居が高く感じられるかもしれませんが、何となく受診しづらいからといって気になる症状を放置し、悪化させてしまっては元も子もありません。

「不調が数日続いているな、強くなっているな」と感じたら、早めの受診が得策です。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮