首こりで起こるめまい「頚性めまい」とは?

首こり

最近では、めまいにお悩みの方が増加傾向にあるようです。

数ある身体の不調の中でも、めまいは原因の特定が難しい症状のひとつとされていますが、その背景に「首こり」が影響していることも少なくありません。

首こりとめまいの関係性を理解し、つらいめまい症状の改善に努めましょう!

首こりが原因となる「頚性(けいせい)めまい」とは?

首こりが原因で生じるめまいは、「頚性(けいせい)めまい」と言われます。

あまり耳慣れない言葉ですが、ある研究結果によると、めまい患者の89%が頸性めまいを患っているというデータがあるほど、私たちにとっては身近な存在なのです。

首こりが原因で起こるめまいは、立ちくらみに似た、後方へ引っ張られるような不安定な感覚が特徴です。

頸性めまいの原因のひとつ「首の血行不良」

頸性めまいの原因はひとつではなく、私たちの生活に密着する様々な要因が関係していると言われています。

例えば、首の回転等の動作によって引き起こされる場合もありますが、一方で頸部の神経痛や自律神経の乱れが原因となっていることもあるようです。

そして、後者の場合、自律神経系の不調は首こり、つまり首の血行不良やこれに伴う筋肉のこりによって引き起こされることが分かっています。

肩や首にこりが生じることで、徐々に周辺神経に痛みが生じ始めますが、頚部に分布する神経はすぐそばの自律神経と密接に連絡しているために、自律神経症状、つまりめまいや吐き気等が誘発されるのです。

「頸性めまい」の原因となる首こりの原因を深掘り

このように、頸性めまいを改善するためには、まず「首こりの原因」に目を向けるのが得策です。

長時間のパソコン作業やスマホ利用、車の運転、スーパーのレジ業務、農作業、介護等により肩や首にこりが生じ、この首こりがどんどん悪化すると、次第にめまい等の自律神経症状が伴うようになります。

これらの動作に共通するのが、「長時間、前傾姿勢を維持している」ということです。

首こりが原因の「頸性めまい」の治療法を考える


頸性めまいの原因が首こりである場合、「日常生活の見直し」によってめまいの改善を図ることができます。

見直すべき、普段の姿勢、体操、枕の高さ

まずは、日常やってしまいがちな前傾姿勢の改善からです。

例えばパソコンやスマホで作業する時、つい、頭を前に突き出す、もしくは垂れるような姿勢をとっていないでしょうか?

デスクワークや農作業、レジ業務、介護等でやむを得ずこうした姿勢をとらざるを得ない方であれば、適度に姿勢を元に戻すよう意識することで、長時間同じ姿勢になることを防止できます。

併せて、血流悪化の改善には、身体を動かすことが効果的です。

日常生活の中で、定期的に肩や首を回す動作を取り入れることで、血の巡りの改善につながります。

また、「長時間同じ姿勢をとる」といえば、就寝時の寝姿勢にも注意しましょう。

肩や首への負担を軽減させるためには、枕の高さを見直して、無理のない姿勢を維持できる様にすることが大切です。

首こりの改善には「温める」が原則

首こりにお悩みの場合、つい湿布等で冷やしがちですが、これは逆効果です。

というのも、首が冷えることにより筋肉が硬くなり、血流も悪くなってしまうからです。

血流改善のためには、患部を温めるよう心がけましょう。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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