ひざへの負担4つの個所

ひざへの負担4つの個所

ひざが痛いと一概に言っても、ひざの痛みの箇所は人それぞれだと思います。
ひざへの負担がかかる箇所によって要因も異なるのです。今回は、そんな、ひざへの負担がかかる箇所とそれぞれの要因についてのお話しをさせていただきます。

歳を取るとひざに負担が掛かりやすくなる?

ひざの周りには大腿四頭筋(だいたいしとうきん)などの筋肉がついています。
大腿四頭筋は、40際から年に0.5%ずつ減少し、80歳までに40歳の30~40%も低下することがわかっています。その理由としては、現代では交通機関が発達し、運動不足等も重なって筋肉を使う事が減っている為です。

大腿四頭筋は、ひざへの負担を和らげる働きも担っている為、この筋力が低下すると、荷重が大きく掛かるようになります。

さらに、外反母趾や扁平足等の悪い歩行姿勢、足組み等の悪い座り姿勢等で体が歪むと、ひざ関節の一部分に負荷が掛かるようになり、荷重が集中した箇所の軟骨をすり減りやすくなります。

軟骨がすり減ることで関節が緩くなり、それに加えて筋力が低下していることで、ひざ関節がぐらつき不安定な状態になる為、歩行などの日常生活に大きな支障をきたすようになります。

ひざへの負担4つの個所

O脚傾向にあるひざは、重心が内側に集中してしまいます。その為、ひざの内側に強く不可が掛かるようになる為、内側の軟骨がすりへりやすくなります。

X脚傾向にあるひざは、重心が外側に集中してしまいます。その為、ひざの外側に強く不可が掛かるようになる為、外側の軟骨がすりへりやすくなります。

ひざが外側や内側に歪んだ状態で歩くと、内側は外側が過度に回旋する(ねじれる)為、ひざに水平方向の負荷が掛かります。

大腿四頭筋(前の筋肉)はひざを伸ばすときに、ハムストリングス(後ろの筋肉)は曲げるときに使用しており、ひざのお皿(膝蓋骨)は大腿骨の上や下に動いています。
しかし、外反母趾や扁平足等の悪い歩行姿勢で、ハムストリングス(後ろの筋肉)に負荷が偏り筋肉が硬直すると、ひざを曲げる機能が低下してしまい。ひざが常に伸び切った状態になります。
逆に大腿四頭筋(前の筋肉)に負荷が偏り、筋肉が硬直すると、ひざの靭帯(膝蓋腱)が強く引っ張られ、ひざのお皿(膝蓋骨)と大腿骨に摩擦が生じ、すり減っていきます。その結果、ひざのお皿(膝蓋骨)の位置がズレる為、関節がスムーズに動かせなくなり、曲がった状態になります。

前後の筋肉バランスが崩れた状態で歩くと、ひざの屈伸(曲げ伸ばし)がスムーズに出来ない状態になり、上下からの負担をうまく逃がす事が出来なくなります。

このようにひざの負担が掛かる箇所によって要因が異なる為、ひざへの負担要因に合わせた対策を行う事が重要です。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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