外反母趾もアーチの崩れから始まる?

外反母趾もアーチの崩れから始まる?

足のトラブルの中でも外反母趾は比較的ポピュラーな症状なので、ご存知の方も多いことでしょう。

実際に外反母趾で足が痛くて、とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
外反母趾と言うのは、足の親指の付け根の骨が変形して、外側に突き出てしまった状態のことです。
ひどくなると突き出た骨が靴に当たったり、曲がった親指の爪が人差し指に刺さるように重なったりして、歩くたびに激痛が走るようになります。

なぜこうした状態になってしまうのかというと、原因は大きくわけて3つ考えられます。

外反母趾の原因

1.筋力の低下

足の動きを支えているアーチが崩れて扁平足になっていたり、横アーチが崩れて足が横に広がってしまうこと、また親指の角度を保つ筋肉が弱くなることなどから親指に負担がかかり、少しずつ曲がってしまうのです。

2.足に合わない靴を履く

先端が細い靴やサイズが小さい靴は、足を圧迫して親指を外側に曲げてしまいます。このような状態で毎日長時間を過ごしていると、次第に筋肉や靭帯、関節などが固まって伸縮力が弱まり、アーチを崩すことにも繋がります。特に女性はヒールの高い靴を履く事が多く、つま先に体重がかかるために外反母趾になりやすい傾向にあります。

3.歩き方の癖や体質

外反母趾になるのは圧倒的に男性よりも女性の方が多く、その割合は1:9とも1:10とも言われています。そのため要因のひとつに女性ホルモンの影響があるのではないかと考えられています。また遺伝や体質、つま先に大きな負担がかかるような歩き方の癖も原因となります。

これらを総合的に考えると、やはり足のアーチを保ちしっかりと機能させるということが、外反母趾の予防や対策として大切だということがわかります。

外反母趾の予防と対策

外反母趾は症状が進むと痛みのせいで歩くことも困難になり、最終的には手術で治すしかなくなってしまうこともあります。そうなる前にまずは予防、そして症状が出てしまった場合には早い段階で対策を行うようにしてください。

【自分の足にあった靴を履く】
基本は自分の足にしっかりとあった靴を履くことです。どんな靴が良いのか判断に迷うときは、専門知識を持つシューフィッターのいるお店で選んでもらうのがおすすめです。靴を替えるだけでも、足への負担や痛みはかなり軽減するはずです。

【インソールを使う】
また靴を履いたときの足のフィット感を高めたり、衝撃をやわらげたりするには、足の構造を考えて作られたインソールを使うのも良い方法です。インソールを使用することで、足をしっかりとホールしてアーチを守ることもできます。

【ホーマン体操】
合わせて足の筋肉を強くして衰えを防ぐためのトレーニングも大切です。特に外反母趾に有効な運動として、ホーマン体操があります。

①床に足を伸ばして座りかかとを揃えた状態で、両足の親指に太めのゴムバンドをかけます。
     ▼
②そのままかかとが離れないようにしながら、足先を扇のように開きます。
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③限界まで開いたら、そのまま5~10秒ほどキープして元に戻します。

この運動を30回繰り返して1クールとし、一日に3クールを目標に続けていきましょう。

外反母趾は一度なってしまうと自然には元に戻りません。仕事でどうしてもパンプスを履かなければならないという女性は、特に靴選びには注意してください。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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