膝蓋骨脱臼 2020.07.20 HOME ブログ ひざ疾患 膝蓋骨脱臼 膝蓋骨脱臼 【膝蓋骨脱臼の概要】 膝蓋骨、いわゆる膝の皿が脱臼する症状で、ほとんどの場合膝の外側に外れます。 10代の若い女性に多い、スポーツ活動中などに発生する膝の障害の一つです。 一度脱臼するとその後何度も繰り返す反復性脱臼になる人や、完全には外れない亜脱臼による不安定感を訴えるようになる人が少なくありません。 思春期の女性は女性ホルモンの関係で関節が緩くなりやすいことも、要因の一つと考えられています。 【膝蓋骨脱臼の原因】 ジャンプ後の着地の際に太ももの筋肉が強く収縮したときや、膝がまっすぐ伸びた状態で脛骨に急にねじるような力が加わったときに起きることが多い症状です。 初めての脱臼は、スポーツや事故などで膝の前側を打撲したことなどがきっかけで発生しますが、その後はちょっとしたきっかけで脱臼を繰り返すようになる人が多いというのが特徴です。 生まれつき膝蓋骨が脱臼しやすい身体的な特徴を持っている人がおり、そうした人に発生しやすいことがわかっています。 大腿骨の溝が浅い、膝蓋骨に形成不全があるなどの理由で大腿骨と膝蓋骨の適合が安定的でない人や、膝蓋骨の付着部分が外側に大きくなっているなど、膝蓋骨が外れやすい形状になっていることが、脱臼を繰り返す原因になっている場合もあります。 【膝蓋骨脱臼の症状】 初めての脱臼では膝に激痛が走り、腫れて歩くのも困難になります。ただしほとんどの場合は自然に修復され、病院を受診するときにはすでに元の位置に戻っています。戻っていない場合は病院で整復します。 反復性や亜脱臼になると、膝がガクッとする感じ、膝の不安定感、なんとなく気持ちが悪いという訴えをする人が多くなります。 【膝蓋骨脱臼の治療】 膝蓋骨に骨折がない場合は、整復のあと装具で固定して痛みは腫れがひくのを待つ保存療法を行います。 しかし脱臼に伴って骨折をしていたり、保存療法でも改善しない場合、反復性脱臼になる可能性が高い場合などには手術療法が適応となります。 保存療法では内側広筋や殿筋を強化するトレーニングをしたり、筋肉が柔らかくなるようにマッサージをしたりして、膝蓋骨を安定させていきます。 【膝蓋骨脱臼の予防と治療後の注意】 膝蓋骨脱臼を発生した人の20~50%の人が、再脱臼を経験すると言われていますので、脱臼予防の対策は確実に行っておくことが大切です。 正しくリハビリや筋力トレーニングを行うために、理学療法士などの専門家の指導の元で予防策に取り組んでいくようにしましょう。 また脱臼のあとは膝蓋骨が外側にずれるのを防ぐ装具を使用しますが、 しばらくは日常でもこれをつけて生活します。治癒したあとも一定の期間、スポーツの際には装具をつけることも必要です。 免責事項 このサイトは、膝痛に関する情報提供を目的としております。 ■ このサイトに記載している内容は、医学的な研究による根拠や証拠に基づいて掲載されていますが、すべての膝関節症について効果を保証するものではありません。 ■ 膝痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。 ■ あらゆる病気やケガの回復には個人差がありますので、効果の保証は致しかねます。ご自身の責任においてご参考ください。 ■ またこちらに記載している運動やストレッチ、食事等を参考にしたことで、万一いかなる損害が生じた場合においても、当サイトはその結果に責任を負うものではありません。 【理学療法士監修】寺﨑 裕亮 Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it ひざ疾患 ひざ治療, ひざ疾患 ランナー膝 棚障害 関連記事一覧 ジャンパー膝 2020.06.22 膝靭帯損傷 2020.08.03 半月板損傷 2020.06.08 膝蓋骨骨折 2020.07.06