腰痛で歩けない場合は、坐骨神経痛の可能性も!?

腰痛(ようつう)

腰痛が悪化すると、歩けないほど痛みを感じるまでに症状が発展することがあります。

この場合、症状としては腰の痛みでも、実はその原因が腰ではなく神経にあることも珍しくないようです。

歩けないほどの腰の痛みには、坐骨神経痛の可能性も探りながら適切な対処を検討しましょう。

「腰痛で歩けない!」その時身体はどんな状態?


腰が痛くて歩けない場合、単に腰の疲労や筋肉痛等で足を動かすことが困難な場合もありますが、一方で腰やお尻、脚の全体もしくは一部にしびれるような感覚がある場合もあります。

後者の場合、坐骨神経痛である可能性が高く、歩くことと同時に、座ること、時には身体を横にすることにも痛みやしびれが感じられます。

坐骨神経痛とは?

坐骨神経痛とは、病名ではなく、腰からお尻、脚を通る神経が何らかの刺激や圧迫を受けることで違和感や痛み、しびれが生じる症状を指します。

坐骨神経痛の症状を発する疾患としては、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症といったものがあり、症状の緩和には、目下の痛みを軽減させる対症療法と併せて、それぞれに合った治療を講じる必要があります。

まずは専門医を受診し、適切な治療を受けるのが得策です。

坐骨神経痛を生じさせる各疾患の概要

坐骨神経痛を症状とする疾患の代表格となる、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症について解説しておきましょう。

・ 腰椎椎間板ヘルニア
通常、椎骨の間にある椎間板内の髄核が何らかの原因で外部に押し出され、これによって神経を圧迫して痛みを生じさせる疾患

・ 腰部脊柱管狭窄症
脊柱管と呼ばれる神経の通り道が、腰椎の変性によって狭くなり、神経や血管を圧迫・刺激することで痛みが生じる疾患

・ 変形性腰椎症
腰椎の形が何らかの原因で変性し、神経を圧迫して腰の重みや神経痛を生じさせる疾患

いずれの場合においても、具体的な症状として腰やお尻、太もも、すね、ふくらはぎ、脚にかけて、鋭い痛みやしびれるような痛み、ふくらはぎの張り、冷感や灼熱感、締めつけ感等が生じます。

「腰痛で歩けない!」となる前に、見直したい日常生活

坐骨神経痛を伴う前述の疾患の原因は、身体の酷使や老化といった要因だけでなく、日常生活にも大いに関連します。

腰痛の原因① 「デスクワーク」

例えば、仕事について。

重いものを持ち上げる等の肉体労働だけでなく、身体を酷使しないデスクワークもまた、深刻な腰痛のきっかけとなることは少なくありません。

長時間同じ姿勢をとり続けることで腰の筋肉が緊張し、血流悪化や椎間板や関節の変性による神経の圧迫が生じます。

作業の合間に身体を動かす、腰に負荷をかける悪い姿勢は直す、冷房等で冷やさない様に夏場でも身体を温める等の対策が有効です。

腰痛の原因② 「運動不足」

述の「デスクワーク」の例と類似しますが、運動不足は筋肉や関節の硬直、血流悪化を引き起こします。

坐骨神経痛の改善・予防には、腰への負荷軽減や血流改善が不可欠となりますから、日頃から適度に運動し、腰回りを動かすことが肝心です。

運動出来ない場合は、ストレッチするだけでも効果的ですから出来ることから始めてみてください。

ただし、坐骨神経痛の症状が強く出ている場合には安静第一ですから、無理せず過ごすようにしましょう。

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【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

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