腰痛は「温める」と「冷やす」どちらが正解?実はどっちも正解

腰痛(ようつう)

腰に痛みを感じた時、皆さんは温めますか?それとも冷やしますか?

「温める」と「冷やす」、腰痛への対処として実はどちらも間違っていません。

ただし、腰痛の状態に応じて温めた方が良い場合と、冷やした方が良い場合があり、適切に対応しなければなりません。

このページでは、悩みのタネとなる腰痛に対し、温めるべきケースと冷やすべきケースをそれぞれ解説しましょう。

温めた方が良い腰痛とは?


腰痛は、急に痛くなるタイプと長期的に重だるく感じられるタイプに大別されます。
このうち、慢性的な腰痛、腰痛により患部に倦怠感がある場合は、冷やすのは厳禁で、温めるのが得策です。

慢性的な腰痛は、主に腰の周囲の筋肉が凝り固まり、血行不良に陥った状態であることが多いため、温めて血行を促進するのが正解なのです。

腰痛の正しい温め方

腰を温める方法としては、温シップの他、使い捨てカイロやドライヤー、お風呂等を用いるのが効果的です。

腰部を15分ほど温めるようにすると、だいぶ血行が良くなります。

腰部と併せて、脇やお腹等の腰の周辺部位を温めると、血の巡りがより一層改善されるのでお勧めです。

慢性腰痛に効く、ホットマッサージやストレッチ

慢性腰痛を緩和させるためには、ただ患部を温めるだけでなく、ホットマッサージやストレッチを併用すると良いでしょう。

<ストレッチ>
1.仰向けの姿勢で床に横になり、膝を軽く曲げます
2.上体の向きを変えずに、腰から下だけを右にゆっくりひねります。ひねる前に大きく息を吸ってひねるときに息を吐くようにしましょう
3.左側からも、同様にひねります

さらに、立った姿勢のまま身体を左右にねじる、前屈等の動作も、腰痛改善に効果的なストレッチです。

冷やした方が良い腰痛とは?


慢性的な腰痛に温めるのが効果的である一方、短時間で急激に痛くなるような急性の腰痛には冷やすのが良いでしょう。

ぎっくり腰等の急性腰痛を発症した場合、腰部は熱を伴った炎症状態になっていることが多いため、痛みを緩和するには冷やして炎症を抑えるのが基本的な対処法となります。

腰痛の正しい冷やし方

腰痛部分を冷やす際には、タオルを水や氷で濡らし、患部にあてがう方法が簡単です。

保冷剤等の活用もお勧めですが、簡単なのは冷シップです。

薬局などでも簡単に買えますので、痛い場所に貼り付けるようにしてください。

長時間の冷却はNG

腰痛時に腰を冷やす際は、くれぐれも「冷やし過ぎ」に注意が必要です。

一般的に、腰を痛めてから炎症物質が出るのは「48時間」程と言われており、この時間はしっかりと冷やすのが良いでしょう。

ただし、48時間経過を目安に激しい痛みが和らいできたら、今度は温めて血流を促す対処が有効です。

急性の痛みから始まったからといって、いつまでも冷やし続けると、その後別の原因で腰痛に悩まされることになる可能性があります。

腰痛への対処に際しては、痛みのタイプや時間に応じて「温める」「冷やす」の判断が必要となります。

症状の悪化を防ぐために、都度適切な対応を心がけましょう。

免責事項
このサイトは、腰痛に関する情報提供を目的としております。
■ このサイトに記載している内容は、医学的な研究による根拠や証拠に基づいて掲載されていますが、すべての腰痛について効果を保証するものではありません。
■ 腰痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。
■ あらゆる病気やケガの回復には個人差がありますので、効果の保証は致しかねます。ご自身の責任においてご参考ください。
■ またこちらに記載している運動やストレッチ、食事等を参考にしたことで、万一いかなる損害が生じた場合においても、当サイトはその結果に責任を負うものではありません。

【理学療法士監修】寺﨑 裕亮

関連記事一覧

カテゴリー一覧